今回の記事では、テニスの上達を目指す上で「狙うこと」がどれだけ大事な事か解説していきます。
僕の中ではテニスの上達を目指す上で抑えておきたい基本中の基本です。
・テニスを始めたばかりでラリーが安定しない ・フォームが崩れやすい ・コントロールが悪い
このような悩みを持っている方は参考になる内容ですので、ぜひ最後まで御覧ください。
選手として10年、コーチとして10年テニスと向き合ってきました。
15歳からテニスを始めインカレ・国体・日本リーグに出場経験があります。
主な指導実績は全中・インターハイ・全日本ベテランetc
なぜ狙う事が大切なのか
僕は選手として10年コーチとして10年テニスと向き合ってきました。
その中で感じたのは、テニスを始めたのが遅くてもスムーズに上達する人は
「打つボールの軌道イメージ」を明確に持って練習しているということです。
狙いが決まると、狙うために必要な「力加減」「面の向き」「タイミング」などが決まります。
そこから狙いとのズレを修正し続けることでコントロールする感覚を掴むことができます。
コントロールができたら狙う軌道を変えることで、動作が変化していき正しいスイングに近づいていきます。
これはフォームから入ってしまうとなかなか身につかない感覚なんですよね。
そもそも「どこに」「どんな軌道で」ボールを打つか決まっていなければ、
正しいスイングなんて存在しないと僕は考えています。
ゴールデンエイジ(神経が発達しやすい5歳~12歳)からテニスをしているプレーヤーは、
①相手やボールを見て予測
②狙うボールの軌道をイメージ
③バランス・リズム・タイミング
これらのオープンスキルを無意識で行っているため、
身体の動かし方やフォームといったクローズドスキルだけに目を向けてもある程度対応できます。
しかし、僕のように遅くからテニスを始めた方がフォームにこだわってしまうと、
「足の位置は…」
「ラケットの振り方は…」
と直感ではなく理性で分析してから動くので習得するのにかなりの時間がかかります。
そして、上手くできない事によってボールをコントロールするための手段であるはずの
フォーム作りが「目的」になってしまい上達を妨げてしまいます。
一般のスクールでは、この「手段の目的化」が起こっているケースは少なくありません。
したがって、本気で上達するならば「狙う」「バランス・リズム・タイミング」「身体の使い方」
これらを総合的に練習する必要があるのです。
狙いからフォームを作る
「下手なので狙う余裕がありません」という方がいますが、これは少し違います。
良いフォームが身に付いたら、狙えるようになるのではなく、
狙うから良いフォームが身に付くのです。
非現実的なボールの軌道イメージからは、
間違った動作が引き出されるので要注意ですよ!
こちらの映像は世界の男子トップ選手達のウォーミングアップです。
ボールがネットのどの辺りを通過しているか是非確認してみて下さい。
いかがでしたか?
ネットスレスレの直線的なボールを狙っていたら、
彼らのようなフォームは身につかないという事です。
狙う時の注意点
狙う事の大切さを理解していただいた所で、狙う時の注意点をお伝えします。
それは打ちたいコースをあえて見ない事です。
自分の打ちたいコースを先に見てしまってフレームショットをしてしまった経験はありませんか?
打ちたいコースを先に見てしまうと体が開いてコースが安定しません。
上手な人ほど狙う場所は頭の中にイメージしてプレーしています。
参考に、僕が学生時代にコントロールを上げるために取り組んでいた練習方法を紹介します。
①球出しのボールをスピード、軌道をイメージしながらターゲットを狙う
↓↓
②ラリーでサービスラインとベースラインの間を狙う
↓↓
③アレーコートのみでラリー
↓↓
④この練習を繰り返しながら徐々にショットの質を上げていく
このような感じです。
僕は自分でショットのセンスがないのが分かっていたので、
強いショットを打つ事よりもボールをコントロールする練習をしていました。
反復していくうちに「自分の安定するペース」が分かってきて、
試合中でも焦らずにショットのギアの上げ下げができるようになりました。
僕のようにテニスを始めたのが遅い方には是非オススメしたい練習です。
まとめ
テニスを始めた時はどうしてもフォームに気持ちが向きがちですが、
フォーム作りは「手段」であって「目的」ではありません。
テニスは対人スポーツです。
グリップの持ち方や、身体の使い方ももちろん大事ですが、
自分の身体の使い方だけに集中するわけにはいかないのです。
日頃から自分の身体の使い方だけではなく、
コースや深さを意識して練習すれば
良いフォームも身につけやすくなりますよ。
少しでも早く上達したい方は、
初心者のうちから狙って練習する習慣をつけましょう。
ここまで読んでいただきありがとうございました。
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